「不要な琉球紅型の着物があるんだけど売るといくらくらいするんだろう？」
何て疑問はありませんか？
着ることがなくなった着物、親から譲り受けた着物など着物が不要になることがありますよね。
今回は着物の中でも琉球紅型について解説したいと思います。
手放すか迷っている人は買い取り額を参考に検討することをおすすめします。
それではどうぞ。
目次
琉球紅型とは？
琉球紅型は、14～15世紀に沖縄で生まれた染め物。
王族の礼装や日常着、婦人の礼装、または神事に着る衣装に用いられたのが始まりです。
その後、琉球紅型は、中国・東南アジアとの交易を経て技法が進化。
華麗で大胆、かつ繊細さをも併せ持つ魅力は、世界レベルで認められるように。
外貨獲得に乗り出した琉球王国が、中国への貢物として贈ったと言われています。
そして21世紀の現代。
琉球紅型は京友禅や加賀友禅と並ぶ、日本を代表する染め物となっています。
ちなみに職人の作業場は、今でも首里城近辺に点在。
王族の服として愛された歴史が、しっかり残っているんですよ。
琉球紅型の特徴
琉球紅型の技法は、主に２種類に分かれます。
１つは「型染め」。
生地に型をあて、その上から防染糊を敷き、型を当てた部分を白く残して彩色。
あるいは型のうえから染料を塗り、型を当てた部分に色を入れていきます。
型を当てた部分を残す手法は、いわば写真のネガ。
型を当てた部分を彩色する手法は、ポジといったところです。
琉球紅型のもう１つの技法は、「筒描き」。
筒から防染糊を出して線を描いて彩色。
糊の部分を残す技法です。
どちらの技法にも共通するのは、ビビッドな色。
黄・朱・藍・紫・緑を基調とした目にも鮮やかな色彩は、着物界のなかで唯一無二の存在感を放ちます。
大胆な柄も、琉球紅型の魅力。
特に王族の象徴「黄」を基調とした着物は、柄も大物感満載。
花鳥や鳳凰、龍など栄華・繁栄を感じさせる仕上がりとなっています。
その他、琉球紅型の模様は自然の美しさを鮮やかに表現。
海、魚、デイゴ、ハイビスカスなどの模様は、いかにも南国を思わせるもの。
京友禅にインスパイアされ、桜や松、鶴亀などが描かれているものもあります。
さらに琉球紅型の魅力を倍増させているのが、「隈取り」。
色も輪郭もクッキリとした琉球模様は、ともするとのっぺりしたイラスト調になりがち。
しかし「隈取り」で「ぼかし」を入れることで、ふくよかな立体感をプラス。
鳥や花が着物から飛び出すような、生き生きとした仕上がりになっています。
ハッとするようなクリアな色、自然美をかたどった柄、そして生命の息吹を感じさせる「ぼかし」。
琉球紅型は、それら３つが一体となって人々に元気を与えてくれます。
琉球紅型の着物買取の相場は？
琉球紅型の買取相場は、５万円～15万円前後。
訪問着なら５万円から。
振袖になると高額になり、10万円以上で売れる場合が多いです。
琉球紅型の買取価格は、だいたい購入金額の１割程度と言われています。
新品の琉球紅型の価格は、訪問着なら50万円～60万円、振袖なら100万円超。
よって琉球紅型の買取相場は「訪問着５万円～」、「振袖10万円～」ぐらいになります。
なお、着物の格や保存状態によっては、買取価格が１万円～３万円程度になることもあります。
琉球紅型の着物、高く買い取ってもらえる種類とは？
琉球紅型の着物は、いまひとつ価格が読めないもの。
希少価値はありますが需要の多寡がわかりにくいため、買取価格が安定しません。
でも以下のような着物なら、高く買い取ってもらえます。
有名作家のもの。
琉球紅型のなかでも、特に高く売れるのは有名作家の着物です。
なかでも高値がつくのは、紅型三宗家の作品。
「城間家・知念家・沢岻(たくし)家」にまつわる作家が作ったものです。
たとえば城間家15代目・城間栄順の作品は、買取価格トップ。
訪問着一着が20万円以上で売れます。
また知念貞男は、知念家先代・知念積弘に師事した作家。
赤・黄・紫を中心に、沖縄の自然を描いた作品は色あせぬ人気を誇ります。
買取価格は、安くても10万円はつきます。
お手持ちの琉球紅型に、有名作家の落款がないかチェックしてみましょう。
正絹のもの。
着物はやはり絹100％がいちばん。
「自宅で洗える綿素材」なども出てきていますが、絹の光沢や肌ざわりは格別。
琉球紅型も、正絹のものが高く売れます。
振袖は非常に高値！
琉球紅型は大胆で華やか。
敬遠する人も少なくありませんが、「振袖なら着てみたい」という人は多いです。
着物の買取価格は、需要があればあるほど高くなるもの。
よって、琉球紅型の振袖は高く買い取ってもらえます。
琉球紅型の着物を高く買い取ってもらうコツとは？
とても貴重な琉球紅型の着物。
愛着のある方も多いことでしょう。
それならなおのこと、売るなら高く売りたいもの。
琉球紅型の着物を、高く買い取ってもらうにはどうすればよいのでしょうか。
「琉球びんがた事業協同組合之証」をつける。
琉球紅型の着物なかでも、「琉球びんがた事業協同組合」の組合員が作ったものには「琉球びんがた事業協同組合之証」がついています。
その証明は、まさに「本物」の証。
製作者・品目・用布の欄はすべて手書きで書かれるため、紛れもない「本物の琉球紅型」と証明することができます。
琉球紅型の着物を売る際には、「琉球びんがた事業協同組合之証」をつけましょう。
呉服店や悉皆屋さんでお手入れしてもらう。
着物を高く売るには、きれいな状態で売るのが一番。
琉球紅型は着る頻度が少ないため、「汚れ」といっても部分的なシミ・汗汚れ程度ではないでしょうか。
そんなちょっとした汚れなら、呉服店や悉皆屋さんで「シミ抜き・部分洗い」をお願いしてみましょう。
「手入れにお金をかけてしまったら、買い取ってもらう意味がない！」と思うかもしれません。
でも汚れがあるかないかで、買取価格は数万円違ってきます。
お手入れにお金をかけた分、必ずそれ以上の見返りがありますよ。
テレビCMでもおなじみの着物買取業者は「着物買取バイセル」
当サイトで一番人気がある着物の買取業者は「
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さいごに
今回は琉球紅型の着物の買取相場について解説しました。
琉球王朝の栄華と、日本の国交の歴史を語る琉球紅型。
ぜひ、価値がわかる業者さんに高値で買い取ってもらいましょう。