「不要な牛首紬の着物があるんだけど売るといくらくらいするんだろう?」
何て疑問はありませんか?
着ることがなくなった着物、親から譲り受けた着物など着物が不要になることがありますよね。
今回は着物の中でも牛首紬について解説したいと思います。
手放すか迷っている人は買い取り額を参考に検討することをおすすめします。
それではどうぞ。
目次
牛首紬とは?
牛首紬のふるさとは、石川県白山市白峰。
霊峰白山の麓に位置し、明治初期まで「牛首村」と呼ばれていました。
牛首という名の由来は、諸説紛々。
「白山開山の守護神に牛頭天王を祀った」説や、「地形が牛の首に似ている」説などがささやかれています。
さて、牛首紬に話を戻して・・・牛首紬の起源は平安時代末期・平治の乱にさかのぼります。
平治の乱に破れ、牛首村に逃れた者の妻が、機織りを女性たちに伝授。
江戸時代に入ってから、牛首紬は全国に知られる名織物となります。
ではなぜ、牛首紬がそこまで発展したのか。
その理由は、天下一と名高い「高品質な糸」です。
白峰地区は繭の名産地で、「牛首の蚕飼は大蚕飼」と言われるほど。
ハイクオリティの絹糸を求め、全国から商人が殺到。
生糸が高値で取引されていました。
そんな「良い繭」がとれる地域だけに、糸の作り方も独特。
二匹の蚕が入った「玉繭」から、直接糸を紡いで織りあげているんです。
蚕が二匹入った繭は、一匹入った繭よりも糸の絡みが複雑。
そこから糸を紡ぐのは、大変な労力と技術が求められます。
つまり牛首紬は糸の品質、職人の技術、そしてオリジナリティなど、あらゆる面で優れた織物。
1979年に石川県指定無形文化財に指定。
1988年には「経済産業大臣指定伝統的工芸品」にも指定されました。
牛首紬の特徴
牛首最大は別名「釘抜紬(くぎぬきつむぎ)」。
釘を抜けるほど頑丈なことから、そんな愛称がつけられました。
丈夫な理由は、玉繭からとる玉糸。
「牛首紬とは?」でも説明しましたが、牛首紬は「二匹の蚕が入った繭から引き出した糸」=「玉糸」で作ります。
普通、織物は「一匹の蚕が入った繭」から糸を引き出し、織り上げます。
なぜなら蚕が二匹入っていると、繭内部で糸が複雑に絡み合っており、製糸が困難だからです。
その困難を乗り越え、あえて「蚕二匹の繭」で作るのが牛首流。
複雑な絡み合いにより、糸にたくさん節ができているため、丈夫な織物に仕上がるんです。
さらに牛首紬は、伸縮性・柔軟性も申し分なし。
牛首紬の製造工程では、「のべびき」と「糸叩き」という作業があります。
「のべびき」は玉繭を煮込んで糸を紡ぐ作業で、「糸叩き」は絹糸を叩く作業。
頑固に絡みあった糸を丹念にほどいて紡ぎ、糸を叩いて空気を含ませるので、ふんわりとよく伸びる生地に仕上がります。
牛首紬は機能性・着心地ともに一級品の着物なんです。
もちろん、美しさも一流。
牛首紬は「精錬」という作業で、生糸から不純物を除去。
1本1本の糸に、絹本来の光沢をよみがえらせて織り上げていきます。
このように、牛首紬の製法はオリジナリティ満載。
その独自性ゆえ、牛首紬は今、世界で認められる存在になっています。
何とあのパリコレクションの服にも、牛首紬は使われてるんですよ。
牛首紬の着物買取の相場は?
牛首紬の買取価格は、5万円~8万円。
フォーマルではない「おしゃれ着」にしては、かなり高く売れます。
保存状態や製法によっては、20万円の値がつくことも。
牛首紬は現在、生産者がどんどん減っており、希少価値が上昇。
安くても4万円~5万円の値はつくので、「売って損なし」の着物といえます。
牛首紬の着物、高く買い取ってもらえる種類とは?
独自の製法で、世界にはばたく織物となった牛首紬。
供給に比して需要が高いので、かなり高値で売れますが、そのなかでも高く売れるのはどんな着物なのでしょうか。
加藤機業場のもの。
牛首紬は現在、加藤機業場と白山工房の2ヶ所でしか作られていません。
白山工房も加藤機業場もいずれも高品質で、「どちらが良くてどちらが悪い」ということはありません。
ただ「どちらが高く売れるか」となると、加藤機業場の着物に軍配が上がります。
その理由は「希少性」。
白山工房は「新しい牛首紬の姿」を作るのに積極的。
一部の商品に機械織もとりいれているため、生産量が多めです。
かたや加藤機業場は生産量が極少数。
昔ながらの製法を守り抜き、作業工程は全て手作業。
時間も手間もかかるため、織れる量がどうしても限られます。
さらに加藤機業場は、社長がすごい!
社長・加藤改石は、牛首紬にとってなくてはならない人物。
加藤改石の母・加藤志ゆんさんは、牛首紬を危機から救った大人物で、黄綬褒章を受けています。
改石は志ゆんさんの息子として、牛首紬の伝統を人生をかけて守り通しているんです。
加藤機業場の着物は、そんな加藤氏が携わっているのですから当然高値。
訪問着など比較的フォーマルな着物なら、20万円前後で買い取ってもらえます。
経済産業大臣による伝統的工芸品に指定されたもの。
牛首紬は伝統的工芸品として、国に指定されています。
でも全商品が指定されているわけではありません。
たとえば「着物の大部分が平織り以外」といった着物は、伝統的工芸品には該当しません。
牛首紬のうち高値で売れるのはやはり、伝統的工芸品に指定されたもの。
「伝」の字と「日の丸」の入った伝統証紙が貼付されていればOKです。
「くろゆり染め」のもの。
「くろゆり染め」は、黒百合の花びらのみで様々な色を出す手法。
化学染料を使う機会も増えたなか、一種類の植物のみから多様な色を出す黒百合染めは、たいへん価値があります。
年間生産量は10反行くとか行かないとか・・・。
幻の着物「くろゆり染め」は、非常に高値で売れます。
「藍染め」のもの。
藍色の着物は、いつの時代も人気。
カジュアルにもセミフォーマルにも使え、着る人を選ばないので需要が高い!
買取価格も自ずと高くなります。
牛首紬の着物を高く買い取ってもらうコツとは?
牛首紬は、紬のなかでも異色の存在。
よって、ちょっと売値が読みにくいといえます。
でも以下の条件をそろえれば、必ず高く売れますよ。
証紙をつける。
牛首紬は品質検査が非常に厳格。
よって、品質検査をクリアした証・「証紙」をつければ高く買い取ってもらえます。
牛首紬の証紙には、以下のものがあります。
・伝統証紙:牛首紬のうち「経済産業大臣指定の伝統的工芸品」の要件を満たしたもののみに貼付。
・牛首紬生産振興協同組合と社名が入った「牛首紬保証書」
・石川県牛首紬生産振興協同組合による「認定織物 検査合格之証」
これら3つの証紙がついていれば、高値で売れること間違いなしです。
着た後はハンガーで一晩干す。
牛首紬を高く売るには、適切な方法で保存するのが重要です。
そこでおすすめなのが、風通しの良い場所に一晩干すこと。
絹でできた牛首紬は、いわば「生地が息をしている」着物。
すぐにタンスにしまっては息ができず、カビや傷みが発生します。
着た後は必ず、ハンガーで一晩干しましょう。
風通しの良い部屋がなければ、エアコンの除湿機能などを使ってもOKです。
なるべく早く売る。
牛首紬は「丈夫」が特徴。
だからといって何度も着れば、それだけ生地はへたります。
少しでも高値で売りたいなら、「不要」と決めたらすぐに売りましょう。
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さいごに
製法や手触り、あらゆる点で個性的な牛首紬。
外国人にも人気があるので、売る価値はおおいにあり!
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